安田純平さん解放 シリア人権監視団の経緯説明 10月24日


 イギリスを拠点に活動する非政府組織(NGO) のシリア人権監視団は24日、ホームページ上で 安田純平さん解放の経緯について次のように説明しています

シリア人権監視団の経緯説明(仮訳)

シリア人権監視団は複数の信頼できる筋から、数年前にシリアで誘拐された日本人ジャーナリスト安田純平さんが引き渡されたとの情報を得ました。シリア人権監視団が情報筋から確認した詳細によりますと、安田さんは、同氏を誘拐した組織からトルコ当局系の武装勢力に引き渡されました。引き渡し場所はこの武装勢力が活動するシリア領内です。安田さんは、シリア北西部イドリブ県西部で拘束されていました。同氏は2015年にアル・ヌスラ戦線によって拘束され、その後身柄はフッラース・ディーン(レヴァントのアルカイダ)に移り、最後にKherbet Eljoz村付近でトルキスタン・イスラム党のシリア人指導者の手に渡りました。
 信頼筋は、同氏の引き渡しはカタールとトルコの主導で行われ、身代金が支払われたとの情報があります。また同氏は4日前に引き渡されていましたが、発表は政治的タイミングを選んでおこなわれたそうです。日本政府は「テロ組織を支援した」とみなされたくないため、巨額の身代金の支払いは拒否していましたが、安田さんの身柄と引き換えに支払われた巨額の身代金は複数の人物の仲介によって調達されたそうです。

発表は政治的タイミングを選んで行われた

上記のシリア人権監視団の説明は、東京新聞への説明とほぼ同じですが、いくつか東京新聞の記事には書かれていない興味深い情報があります。
 まず身代金は日本政府が直接支払ったわけではなく、複数の人物の仲介で調達されたということ。
 そして何よりも面白いのは、引き渡しは4日前に行われていたが、発表は「政治的タイミング」を選んで行われた、ということでしょう。どのような政治的考慮がなされたのかは、本人かどうかの確認にかかる時間や、過去数日間の世界や日本の動きから色々と憶測できそうです。

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