サウジアラビア、皇太子廃嫡を検討か。仏フィガロ紙

フランスのフィガロ紙はパリの外交筋の話として、サウジ王室内でムハンマド皇太子の廃嫡が検討されていると報じています
それによりますと、王位継承を決定する「忠誠委員会」がここ数日秘密裏に会合を持っているとのこと。この情報は、リャドのサウジ消息筋からも確認されたそうです。サウジ王族は、現在カショギ氏殺害事件との関連が取り沙汰されているムハンマド皇太子を廃して、比較的大人しい性格のハーリド・ビン・サルマーン王子を皇太子に立てようと画策していると言われています。フィガロ紙はサウジ消息筋からの話として、段階的に皇太子の役目を受け継いでいく形で移譲が行われるだろうとのことです。

ハーリド王子はムハンマド皇太子より5歳若い、当年28歳。国内外でも人気があり、西側世界でサウジのイメージ改善に貢献することが期待されています。2017年4月に駐米サウジ大使に任じられましたが、ニューヨーク・タイムズの報道によれば、先週召喚されました。帰国後すぐにポンペオ米国務長官とサルマーン国王及びムハンマド皇太子との会談に同席したとのことです。

ニューズウィークによれば、ハーリド王子は駐米大使に就任する前はワシントンのサウジ大使館で補佐官を務める一方、首都リャドの防衛省にも勤務していたそうです。それ以前は空軍のパイロットとしF-15を操縦、シリアとイエメンで50回以上の戦闘任務を経験しているとのことです

ハーリド王子
Khalid bin Salman


サウジへの国際的圧力が高まるなか、もし皇太子廃嫡の憶測が正しければ、近い内に同様のリークが続くか、何らかの公式発表があることでしょう。