ブルガリア、数千人規模の国籍不正取得を摘発

 10月30日現在、BBCの報道しか確認していませんが、興味深いニュースなのでまとめておきます。

 ブルガリアの検察は、ブルガリア国籍の不正取得を組織的に行っていた集団を摘発した、と発表しました。この組織を通じて、数千人がブルガリア国籍を不正に取得したものと見られています。ブルガリアは欧州連合(EU) およびシェンゲン協定の加盟国ですのでブルガリア国籍者は、この域内で原則として移動と労働の自由が認められています。
 逮捕された人数は20人以上で、この中には公務員も含まれているそうです。
 この組織は、一通あたり最大5690ドル(日本円約64万円)でブルガリア国籍取得に使われる、ブルガリア人の出生証明書を偽造していました。
 警察は在外ブルガリア人の事務を扱う官庁の複数の事務所を捜索しました。この事務所の職員はブルガリア近隣の欧州連合(EU) 非加盟の国の人達に対する、偽出生証明書発行に加担していた疑いが持たれています。
 この偽証明書を入手した人たちの多くは、モルドヴァ、マケドニア、ウクライナといったブルガリア系少数民族がまとまって居住する地域の出身者で、多いときには一週間で30通もの偽証明書が発行されたこともあったそうです。
 検察は収賄、公文書偽造、職権乱用の疑いで調べています。

参考
Bulgaria smashes 'fake passport scam'