関連記事 サウジアラビア、皇太子廃嫡を検討か。仏フィガロ紙
先日ご紹介した仏フィガロ紙に続く、新たなサウジ王室絡みのリークです。
イギリスの中東専門ニュースサイト「ミドル・イースト・アイ」は10月30日、サウジアラビア国王の末弟アフマド・ビン・アブドゥルアズィーズ王子が自主亡命先のロンドンからサウジアラビアに帰国したと伝えました。アフマド王子帰国の目的は、ジャーナリストのジャマル・カショギ(ジャマール・ハーショグジー)氏の殺害を指示した疑いのあるムハンマド皇太子を廃し、自らが皇太子となるかその代わりとなる人物をみつけることにあると見られています。
「ミドル・イースト・アイ」はアフマド王子の取り巻き筋が次のように語ったと伝えています。
アフマド王子や他の王族はMBS(ムハンマド皇太子の名前の略称)が有毒だと悟った。王子は自分自身が再編成の中で主要な役割を果たすかMBSの代わりを見つけることに力を貸すかたちで、変革に一肌脱ぎたいと希望している。
アフマド王子は帰国前にアメリカとイギリスの政府関係者と接触し、身の安全の保障を得たそうです。さらにサウジ国外に住む他の王族とも協議を重ねたばかりでなく、同王子にムハンマド皇太子に取って代わるよう勧める「サウジ国内の重要人物」とも接触しているとも報じられています。身の危険を案じるため名前を公にできない高位の王子3人がアフマド王子を支持しているとも語られています。
アフマド王子(76歳)はサルマーン国王の弟で、1975年から2012年まで内務副大臣を務め、また2012年に短期間ですが内務大臣の職にありました。同王子は2000年代初頭に当時のサルマーン皇太子に次ぐ継承者と見なされていましたが、2014年にムクリン・ビン・アブドゥルアズィーズが新設の副皇太子に指名されたことで、王位継承ラインから外れました。2017年のムハンマド皇太子による粛清の際は難を免れましたが、ロンドンに自主亡命していました。
近いうちに政変か
参考リンク
EXCLUSIVE: Saudi dissident prince flies home to tackle MBS succession
Saudi prince: Coup against King Salman ‘imminent’