サウジアラビア人記者遺体、酸で溶かし処分か。トルコ当局が捜査


 トルコでサウジアラビア人記者ジャマル・カショギ(ジャマール・ハーショグジー)氏が殺害された事件で、11月1日ワシントン・ポストをはじめ複数のメディアが、トルコ当局はカショギ氏の遺体が酸で溶かされ、処分された可能性を捜査していると伝えました。ポスト紙の取材に応じたトルコ高官は、遺体は総領事館か近くの総領事邸で溶かされたため「埋める必要がなかった」と語りました。トルコ検察は10月31日、カショギ氏が総領事館で窒息死させられた後、バラバラに切断されたと発表しました。トルコ紙ヒュリエトによれば、エルドアン大統領の顧問は、遺体が切断されたのは「溶かしやすくするためだった」と述べたそうです。
  カショギ氏の遺体が酸で溶かされた可能性については、捜査の早い段階から考慮されていました。このブログでも言及しましたがブライトバート・ニュースがすでに10月15日にトルコ警察がこの筋で捜査していると報じていました。ただその後サウジ側はカショギ氏の遺体を敷物で包み、車で運び出して「現地の協力者」に渡したなどと主張したため、トルコ側はイスタンブール近郊の森などを捜索しましたが、遺体は発見できませんでした。現在トルコの捜査関係者は、この情報は捜査を間違った方向に導くためのニセ情報だったと評価しているようです。
 トルコの捜査関係者はさらに、カショギ氏の遺体の一部もしくは全部がムハンマド皇太子のボディーガードの手によって自家用機でリャドに持ち去られた可能性も探っているそうです。